講師 | 前原恵美 (本学講師) |
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実施日時 | 8/4(木)、8/5(金)、8/6(土)、10:00-12:00 |
場所 | 本学日舞・邦楽演習室 |
対象 | 小学生以上の初心者(10名) |
参加費用 | 3,000円(教材費含む) |
講座内容 | 8/4(木) 1.三味線の準備~簡単なメロディパターン演奏 8/5(金) 2.メロディパターンの応用~「さくらさくら」 8/6(土) 3.「さくらさくら」の二部合奏に挑戦 |
申込方法 | 下記まで、電話・窓口にてお申込みください。 |
芸術教養学科公開講座2011 第2回「三味線音楽入門」レポート
今回の講座は少人数での開講でしたが、少人数ならではの和気あいあいとした雰囲気の中、熱意あふれる集中した講座となりました。
第1日目 8月 4日(木)10~12時 1.三味線の準備~簡単なメロディパターン演奏
正座して三味線をケースから取り出し、駒をかけ、調弦をするところから講座が始まりました。三味線は最初の調弦が難しいので、糸の巻きつけてある糸巻きを扱う時のコツから一歩一歩学び、まずは正しい姿勢で開放弦を弾く練習をしました。
後半は、三味線の打楽器的な側面(三味線の胴は木枠に皮を張った、まるで太鼓のような構造をしています)にも注目し、基本的なリズムパターンを体験したのち、徐々に勘所(ポジション)を覚えながら、三線譜(文化譜)の読み方を学び、簡単なメロディパターンにも挑戦しました。
第2日目 8月5日 (金)10~12時 2.メロディパターンの応用~童謡を演奏
前回の復習をしてから、さらに勘所のヴァリエーションを増やし、古典曲に頻繁に使われる勘所については、ほぼマスター。さらに、タタキ撥だけでなく、スクイ撥、ハジキなど、同じ勘所で音色を変える「奏法」についても学びました。
後半では、三線譜を見ながら「さくらさくら」の主旋律を弾く練習をしました。
受講生のみなさんは、休憩時間にも三味線をさらう手を休めない熱心さで取り組んでいました。
第3日目 8月6日 (土)10~12時 3.童謡を三味線合奏
「さくらさくら」の主旋律を復習したのち、副旋律(装飾パート)にも取り組み、合奏してみました。また、「ほたるこい」、「十五夜」、「ずいずいずっころばし」にも挑戦し、新しい勘所を覚え、読譜もしだいにスムーズになりました。
後半では、受講生のみなさんの予想以上の熱心さに、急遽、「うみ」、「ふじの山」、「夏の思い出」の3曲を追加し、初歩の三味線学習ではあまり出てこない勘所まで習得して演奏してみました。
受講性のみなさんがとても熱心に取り組まれる姿が印象的で、つい担当講師も熱が入って、猛暑も忘れる集中した3日間の講座となりました。
受講生の方へのアンケートでは、「初めての経験でしたが、とても楽しかったです。」、「想像していたよりずっと難しかったです。音色がとてもよくて、弾いていて楽しかったです。」、「もっと習ってみたいと思いました。」、「三味線の講座があれば、是非参加してみたいです。」といった感想を頂きました。三味線をはじめとする日本の伝統的な楽器は、どうもとっつきにくいという印象があるようです。何でも簡単に手に入る豊かな時代だからこそ、≪思ったより手ごわい、でも美しい≫音色やそれを奏でる楽器に挑戦する機会が、これからますます注目されるようになるのではないか、との気持ちを新たにした3日間でした。
※なお、レポート中に引用したアンケート文や掲載写真については、ご本人の了解を得て使用しております。